個別指導だけでは集まらない!

:竹村さん。「個別指導塾をやっています。差別化するために何かを足したいです。どうしたらいいでしょうか?」という質問です。

竹村:今や差別化は喫緊の課題なので、誰もが突破口を探しています。

:普通の塾だと厳しい時代になってきたようです。

最先端の教育に合う塾!

竹村:20年ぐらい前は個別指導自体が差別化になっていましたが、現在では個別指導も月並みなので差別化になりません。また、特色を出すといっても小手先だけの工夫では通用しないでしょう。なので、業界全体は今後必要とされる教育に焦点を当てて差別化を図ろうという流れになっています。文部科学省の方向性に沿うような指導で生徒を確保しようという試みです。

2020年に向けての教育、さらに先を見据えた教育、そのような未来の子供たちの教育は、あらかじめ文部科学省が決定して公表します。その構想の中で最も重要視されているのは英語とプログラミングで、これからはその点に特化した塾が主流になってくると思います。代表的な例としては、英語であれば寺林社長の「アニージュニアイングリッシュ」、鷗州塾の桑原専務の「AIC Kids」、プログラミングであれば重見社長の「ロボ団」です。

ただ、昨日「ロボ団」の説明会を見学させていただいたとき、ほかの同類のフランチャイズを羅列して紹介していましたが、半分は名前も聞いたことがないフランチャイズでした。このように国策としての成功が確約されているビジネスは、その分新規の競合相手が多く参入してきます。それに、英語、プログラミングの早期教育に着手すれば安泰という単純な話でもありません。林さんのオススメは何かありますか?

:大学受験では2020年に入試改革があり、AO入試と一般入試が融合するという話になっているようです。ただ、個別指導塾の差別化という点においては活用できないかもしれません。何でしょう、とても難しいです。

これからは探求学習?

竹村:もはや進学にスポットを当てない塾なども出てきています。

:僕は探求学習に期待しています。

竹村:探求学習とは何でしょうか?

:自分自身で何か大切なものを探求していく学習です。

竹村:考える力を身に付けるということでしょうか?

:これからは能動的な人材が重宝される時代になっていきます。自分自身で考える能力を身に付けなければいけません。

竹村:そのようなフランチャイズの方に会っているとお聞きしました。怪しい、怪しくないといったらどっちでしょうか?

:少し怪しいですが、僕としては一押しです。

竹村:今度詳しくお話をお聞きしたいと思います。