加盟を増やすためにハウスドゥが行った工夫とは?

:天童社長、ハウスドゥも初めからうまくいったわけではないのですね。

天童:はい、加盟がないと店舗は増えませんから、加盟開発という点で初めからうまくはいきませんでした。

:そこでどのような工夫をされましたか?

天童:やはり元々の不動産会社が、色々なチェーンにも加盟せず自分の看板でしっかり千葉でビジネスをされていた方々だったので、そこに「京都のハウスドゥ」として入ったところで認知度もなく、「こういうことをしていきます」と説明しても「もう自分でしている」という話になってうまくいきませんでした。ハウスドゥの売買仲介は一般とは異なる徹底的なものですが、彼ら自身にも長く営業をしてきた自負があり、看板替えというのは非常に難しかったのです。

そこで、不動産の売買仲介業をする上で、絶対的にメリットやシナジー効果が生まれる業種は何だろうと考えて、リフォーム会社と建売の会社にターゲットを変えました。ハウスドゥは新築も扱いますが、主に中古住宅をどんどん売買して活性化させようと考えていたので、中古住宅を買われた人が必ずリフォームをするということに着目したのです

。最低でも鍵は変えますし、和室をフローリングに変えて洋室にしたいなど、中古住宅購入後は色々な要望が出てきます。ハウスドゥ自体も独立系のリフォーム会社では京都で1位のアップリフォームジャパンという会社をやっていたこともあり、まずはリフォーム会社に販売していったところ、「ちょうど不動産をやりたいと思っていた」「確かに中古住宅を買えばリフォームはするよね」という声を頂き、そこから当たっていきました。

:なるほど。不動産屋ではなくリフォーム会社に加盟を勧めていったことが大きかったのですね。

ハウスドゥが行った大きな転換!

天童:その転換期が大きな一歩となりました。不動産会社に加盟を勧めた時には、何社かは加盟してくれてはいましたが、何十年も不動産の経験がある社長相手にスーパーバイザーが説明しても、やはり子ども扱いをされてしまっていました。

しかしリフォーム会社が不動産を始めるということなら、ハウスドゥからは必ず店長経験者でもあるスーパーバイザーが行って、先生のような立場でノウハウをお伝えできるので、「こうしたらいいんだ、不動産ってこうなんだ」と素直に聞ける良いポジショニングができたのです。売上がうまく上がり、リフォーム業界内で「あの会社は不動産がうまくいっている」と言われて加盟者が増える流れになりました。

もう一つのターゲットは、建売ではなく注文住宅を作っている建築会社です。土地がなければ家は建てられませんよね。年間何百棟も建てている地元の大きな会社であれば不動産会社からどんどん土地の提供がありますが、そういう会社ばかりではありません。「土地を持っていて家を建てたい」というよりは「家を建てたいから土地を探したい」という要望が多く、せっかくこの会社で建てたいというお客様が来てくれても土地がないから建てられないということを多く経験した建設会社に、ハウスドゥをやることによって、色々な地域の物件情報を集めてうまく活用できれば成功するのではないかと考えてもらったのです。

:そういった色々な試行錯誤があってハウスドゥの飛躍の基礎が築かれたのですね。ハウスドゥで何年勤められましたか?

天童:4~5年ぐらいですね。その後は独立して、介護事業を始めました。

:介護事業では、どのようなものをやっていたのですか?

天童:茶話本舗です。

:あの有名な茶話本舗ですね。気になる方も多いと思うので、次回詳しく教えてください。