「かつや」は元々、天丼屋さん?
林:天童社長。「かつや」はどのようなフランチャイズなのでしょうか?
天童:新潟の「アークランドサカモト株式会社」さんが、「ベンチャーリンク」に天丼屋さんのフランチャイズ展開を持ち込んできたのが発端です。
年間100社からのオファー
天童:その当時の「ベンチャーリンク」は「サンマルク」「ガリバー」「牛角」などを成功させていたので、大体年間100社からのオファーがありました。
林:「ベンチャーリンク」に支援してもらえば必ず成功すると思われていたのでしょうか?
天童:そうです。「かつや」もその多数のオファーの一つだったと、おぼろげに記憶しています。その中で天丼屋は競合相手が多いということになり、一旦お返ししました。その後は「ベンチャーリンク」の元々の母体の会社の「日本LCA」にコンサルを受けながら、「かつや」という業態を改善したのか改変したのか、実情はよくわかりませんが、「かつや」としてスタートを切りました。
林:当初の予定とは異なるものの、結果的には成功しました。なにが優れていたのでしょうか?
「かつや」が成功した背景
天童:当時、かつを490円で提供している業態はなかったという点です。それに、低価格にしてはかなりおいしい部類でした。ただ、難点としてはテーブルオペレーションの飲食店に比べて、客単価が700円程度と低かったのです。なので、かなりたくさんの方々が行き交う場所に出店しないと、必然的に苦戦を強いられました。ジャパニーズファストフードというのは、駅前などに出店していますが、そのような好立地を確保できなかったのです。当初「かつや」は非常に期待されていましたが、加盟店は増えたのに店舗は増えませんでした。
天童:スタート時、全国で三ヶ月の間に200弱は売れたと思います。ただ、「ベンチャーリンク」は次第に低迷していきました。
林:次回は「ベンチャーリンク」がどうしておかしくなってしまったのかについて、教えてください。