介護関係のフランチャイズの特徴のおさらい

林:介護関係のフランチャイズの注意点を教えてください。

竹村:前回、「認識しておくべき点」として、2つお話ししました。
1つ目は、行政のルールに左右され、そのルールがいきなり変わってしまう可能性があるという点。
2つ目は、資金繰りが悪いこと。これは、国からお金を振り込まれるのが、2〜3ヵ月かかてしまうからですね。

第3の特徴:差別化ができない!!

竹村:3つ目の特徴は、差別化ができないということです。
1番の商売の差別化は料金だと思います。競争が激しくなったら、安くするというところが出てくるはずですが、そういうことをしてはいけないんです。価格競争はできないません。サービス内容にも制約があります。
たとえば訪問マッサージは宣伝をしてはいけません。
保険を使ってマッサージできます、とも宣伝してはいけません。どこかがやったらすごく集まると思いますが、やってはいけないことです。

林:それでは、どうやって人を集めるんですか?

竹村:どこかから紹介してもらいます。ケアマネージャからの紹介や、行政の担当者へ営業をして紹介してもらうことになります。これは、お客さんにチラシをまけないので仕方がありません。

でもこれはルールだから仕方がありません。もしもどこかがルールを破ってしまうと、取り消しになってしまいます。そのため差別化ができません。
逆に考えると、差別化ができないということは、他のところに出し抜かれることがありません。
まとめると、以下の3つがよく言われる認識しなければいけない点です。
1.行政のルールに左右される
2.資金繰りが悪い
3.差別化できない

行政が関係する事業は、早期からの参入が肝心!

竹村:最後に、このような行政のルールの上でやるビジネスは、早いうちに入る方が有利です。評判になってから入るのではちょっと遅いです。
この番組でも、就労移行支援の上原社長を取り上げていますが(vol.48~52、136、137)、3〜5年後に就労移行支援を始めるというのではもう遅いです。
就労移行支援がまだそこまで知られていないから、ビジネスチャンスだと思います。
行政からお金をもらうビジネスのフランチャイズに対しては、加盟するタイミングを考えないといけません。

介護事業は、スタッフ集めが大変!

林:介護は大変そうですよね。

竹村:介護関係のデイサービスなどは、人を集めることが大変です。
有資格者が必要なビジネスは注意が必要です。たとえば、放課後等デイサービスが有資格者が必要なルールに変わって、大変なことになっています。
これは重要なので、参入しようとしているビジネスには、有資格者がどれだけ必要なのかは、きちんと把握しないといけません。

林:次回も、このテーマで話をさせてください。