「びっくりドンキー」の利回り
林:竹村さん。「びっくりドンキー」は初期投資が一億円と非常に高額ではありますが、撤退がないということでした。利回りとしてはどの程度でしょうか?
竹村:投資回収は五~六年の世界です。
林:では、毎年一軒「びっくりドンキー」をつくれば20%、つまり2000万円の収益が望めるということでしょうか?撤退がないということは、オーナーさんにとって満足のいく数字なのでしょう。「びっくりドンキー」について、他に面白い話はありますか?
「びっくりドンキー」のびっくりなこだわり
竹村:初期投資が高額ということは、細かいディテールにもこだわっているということです。全店舗というわけではありませんが、近くに「びっくりドンキー」があれば、よく観察してみてください。看板に斜めのびっくりマークがあります。それだけでも多額の費用が必要になります。
林:「びっくりドンキー」のロードサイドの大きなポールのことでしょうか?確かに、まっすぐにはなっていない。斜めになっています。
竹村:別に絵を書いてもいいと思いますが、こだわりがあるのです。斜めのびっくりマークだけで何百万円もします。
林:あの球体と円垂体のびっくりマークはおいくらなのでしょうか?
竹村:詳しくは知りませんが、何百万円もします。高い位置にびっくりマークをつけるということは、建築基準の関係もあって非常に高額なのです。ですが、そこにこそ、こだわりがあるわけです。内装にも独特のこだわりがあるはずです。
林:確かに雰囲気はよいと思います。
竹村:どの店舗もお客さんが溶け込めるような工夫がしてあります。そのような細かい部分も突き詰めていくので、一店舗一億円ということなのです。ですが、そこにはお客さんの満足度もあります。びっくりドンキーは他とは違うという満足度です。
林:メニューなどにも工夫が見られます。
竹村:フランチャイズとしての一つのノウハウです。また、効果があったというふうにオーナーの方々も思っているので、よい関係性が続くのです。
林:本部の求心力という話がありましたが、少しわかりづらかったと思います。つまり、オーナーの方々は本部のおかげで軌道に乗っていると思っているのでしょうか?
竹村:びっくりマーク、多種多様なメニュー。他とは差別化したことをやるわけです。僕はそれこそフランチャイズだと思います。
林:お話を伺っていたら「びっくりドンキー」に行きたくなりました。他に撤退がなく、安定しているフランチャイズはありますか?
竹村:代わりに撤退しているフランチャイズを思いつきました。「びっくりドンキー」と同じ様に初期投資が高額であれば、撤退しないかといったらそうではないのです。「ブックオフ」は、このところ減っています。ですが、しっかりとメリットもありますよ。
林:では次回は、撤退はしているけれどもメリットもある「ブックオフ」について詳しく教えてください。