「マクドナルド」の映画を観ました!

:前回でも触れましたが、今回は「マクドナルド」の映画、『ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密』についてお話しいたします。

竹村:僕と林さんと「武田塾」のオーナーさんの3人で、公開初日に観に行きました。

待ち合わせ場所は夏の新宿、近くに「マクドナルド」がなかったため「バーガーキング」で涼みながら、パソコン片手にチケット予約を試みました。公開初日だったからか残念なことにすでに満席で、早々に新宿を切り上げて有楽町へ向かい、何とか観ることができました。

:有楽町も大変混雑していましたが、紙一重で観ることができました。

竹村:今時の映画で満席だなんて思ってもみませんでした。意外と大ヒットしたようです。

その内容は現在のフランチャイズ展開にも活かせる!

:オーナーさんを見つけてフランチャイズを増やしていく過程などが大変リアルでした。

竹村:ノンフィクション映画なので、実際の過程が再現されているはずです。予言の書や、次第に変化していく加盟志望者の流れは「武田塾」に通じるところがありました。みんなが自分のことしか考えてない場面などはとても面白かったです。

:あとロイヤルティが安過ぎたというのは、実際に多くのフランチャイズ本部から相談を受けます。

竹村:最初にあのような失敗をすると相当な痛手になります。

:良心的な本部こそ気をつけていただきたいと思います。

竹村:映画ではその点が非常にリアルに描かれていました。フランチャイズ本部の方は観ておくことをオススメします。

「武田塾」のオーナーさんはちょうど52歳ぐらいで、主人公のレイ・クロックとほぼ同年代になります。レイ・クロックは52歳のときに「マクドナルド」と出会い、何千億円という超ド級の億万長者になりました。オーナーさんは映画に感化されて、奮起しているようでした。

:あのオーナーさんも男気のある相当な勝負師です。

竹村:今は当時より長生きできる時代ですから、第二のレイ・クロックになるチャンスは十分にあります。あと、この映画で特に面白いのは、観る方の立場によって評価が分かれる点です。経営者の見地からすれば、マクドナルド兄弟に同情の余地はありません。

:変化に順応しなかったという評価になります。

竹村:ところが、経営者ではない方の目には可哀想に映るようです。

:レイ・クロックが悪者みたいな評価になります。

竹村:レイ・クロックさえいなければあの兄弟は本当に幸せだったというレビューがありましたが、今日の「マクドナルド」があるのはレイ・クロックのおかげです。経営者であればレイ・クロックに票を入れるはずです。

:それに、レイ・クロックにもそれなりの配慮はありました。

竹村:最後も白紙の手形を渡してました。

:毎回電話をして、しっかりと許可を取っていました。身勝手ではなかった場面も描かれていました。

集合天才のフランチャイズがベスト!

:下平副社長の話に戻りますが、本部、フランチャイジーの両方の気持ちがわかるのは大変な強みです。僕としてもトップダウンではなく、加盟者の能力を引き出すような経営が好ましいと思います。列記とした社長が「マクドナルド」のために働いているわけなので、士気を落としてまで推し進めるのはナンセンスです。現場からの反響を吸い上げて、集合天才のようなフランチャイズになったほうがいいと思います。

竹村:人気商品のビックマックも加盟店が開発したメニューです。インタビューの中にありましたが、原田さんが来たときに下平さんは、各加盟店の会社に出向させるリストを作る仕事を命じられました。リストを作成して原田さんに見せると却下され、一番適任はあなただと言われたと語っていました。新潟出向にはそのような痺れる経緯がありました。

:イマイチなオーナーさんも確かにいます。その場合、社長の考えを実行したほうが楽という気持ちもわかりますが、それでは「マクドナルド」のように崩壊してしまいます。その見極めがフランチャイズの難しさです。