人が物事を続ける為に必要なものとは?
林:鬼頭社長、そこまでオンライン、クラウドなどにこだわっていたのに、それだけではやはり勉強を続けられないのですか。
鬼頭:やはり多くの人は続けられません。これは私の独自の理論ですが、人が物事を続ける為に必要なものは、私は熟語が好きなので熟語で表すと「監視」「競争」「危機感」「承認」の4つなのです。
それぞれ具体的にいうと、「監視」は、人は誰かに見られていなければやはりやらないのです。それは親に「宿題やったの?」と言われる子どもの頃から始まっているわけですが、同じように「ちゃんと勉強したの?」という監視がなければ続けられません。
「競争」というのは、周りに受験生の仲間などがいて刺激を受けなければ、なかなか続けられないわけです。馬だって一頭で走るよりも皆で走った方が、同じ馬でも早く走れることと一緒です。競争意識をつけさせる、ちゃんと監視させるということが重要なのですね。この「監視」「競争」というのは外的な要因です。
もう2つの「危機感」と「承認」は内的な要因で、自分がどのように抱くかということが問題になります。危機感を抱くというのは、「もう受験まで半年しかない、ヤバい!」という気持ちを自然に持てる、ピラミッドの上位1~5パーセントにいる人達は、常に危機感を持っているので何もしないでも続けられます。これは、危機感を常に持っている経営者が事業を成長させられることと変わりません。ですから、この1~5パーセントの人が自然に持てている危機感を、それ以外の人にも持たせる仕組みを作らなければならないのです。
そして最後の「承認」は、頑張った時に人に「よくやったね」と言われたいという気持ち、他人に自分を認めてもらわなければなかなか続けられないということを指します。私はこの4つの要素を対面型の塾の「資格スクエア・リアル」で満たすことができるという風に考えています。具体的に何をやっているかということについてお話を続けてもいいですか。
林:お願いします!
資格スクエア・リアルの具体的なサービスはこれだ!
鬼頭:まず、もっとも重要なのは独学の時間だということです。講義などを聞いている時間ではないのです。講義を聞いている時間なんて学習時間全体の1割程度しかありません。少ない時は5パーセントほどです。ですから、我々が日常特訓と呼んでいる日常の学習、勉強計画をちゃんと管理して、デザインしてあげることが大切です。そして我々がすることは、来てもらって授業をするのではなく、テストを受けてもらうのです。それから個別指導ゼミと呼んでいる、最大で1対5までの少人数のゼミを行います。
個別指導を交えながら、さらにできる生徒ができない生徒にここはこうなっているんだよという風に教えることで、逆に教える側の理解も深まるということが起こります。脳科学でいうと、脳が一番学習するのは実は人に教えている時なのです。したがって、そのような機能を全て持たせて、テストやゼミをしてあげて、日常の学習を管理してあげて、しかも司法試験の論文式で必要になる論文の添削まで行うわけです。
そうすることで塾に来ていない時間、つまり独学の時間をいかに効率的に過ごさせてあげるか、そしてそれを計画してあげて、進捗管理をしてあげて、それがちゃんとできているかというモニタリングをしてあげる。これが資格スクエア・リアルのサービスなんですね。
林:それはすごいですね。サボれないのではないですか。
鬼頭:サボらせないんですよ。巷の予備校が「代金はもう前払いで貰っているから、来なくなっても構わない」という風に思っているところを、我々は来させるサービスなんです。だから月額でお金を頂くということをしているんですね。来てもらって実力をつけてもらって、受かってもらう。続けさせて受からせる、これが我々のサービスの価値です。
林:すごい。それはもう、他の予備校が困ってしまいますね。
資格スクエア・リアルの今後の展開
鬼頭:「これをやられたら他の予備校が困るだろうな」というサービスをやっているわけです。しかし、やはり我々単体の力だけでは全国に展開するということはなかなかできません。私が第一世代と呼んでいるこれまでの予備校というものは、大学受験予備校でいえば代ゼミ、駿台、河合塾などがありますが、大都心の駅の近くで大きな校舎を構えるというモデルが一般的でした。それが我々のこの資格スクエア・リアルであれば、比較的小さい坪数で実施することが可能です。そこで全国各地に作りたいと考えているのですが、やはり我々が全て直営で行うよりもスピード感のある形で進めたいので、フランチャイズ展開をしようと思っているわけです。そこで、今は我々が単体で五反田で始めているところですが、これを全国に展開していく為に力を貸していただける方を今募集しているという状況なのです。
林:なるほど。では資格スクエア・リアルのフランチャイズ展開について次回詳しく話していただけますか。
鬼頭:わかりました。勿論です。