「保証する」イコール「キャッシュがない」?
林:竹村さん、投資型FCで10パーセント保証の話の続きです。
竹村:「10パーセント保証程度ならできます」という話であれば全然ありだと思いますが、「10パーセントを目安に、それぐらいの利回りはいけると思います、確実です」と言い出すとこれは少しおかしな話になって、「保証します」という話になるともう完全におかしいです。このような提案の時の基本的な考え方は、やはり逆側になって考えるということです。何でこのような提案をするか、今お金は基本的に1~2パーセント台で借りられるので、それなら銀行から借りた方がいいはずです。それをせずにわざわざ投資型として集めて、今のように僕のところに3件も問い合わせが来るということは、かなり営業をしているということです。「保証します」のような言い方をしているところを見ると、やはり推測してしまうのは「キャッシュがないのではないか」ということです。
林:確実に銀行から限度額まで借り入れていそうですね。
竹村:財務諸表を見ることができなくても、知り合いの会社に頼んだりTSRを見たりと、色々な調べ方があります。そこまではしなかったとしても、やはり慎重にいった方がいいとは思います。
林:以前、某電話関係の会社で、すごい利回りを出した直後になくなってしまうということもありました。
竹村:契約書に「保証する」というようなことが書いてあったとしても、会社が飛んでしまえばもちろんゼロなわけですよね。
倒産寸前だからこそ営業は熱心に勧めてくる!
林:名前を見せていただきましたけど、そのブランド、結構閉じていませんか?
竹村:そういう噂もあります。その撤退費用などもかかっているのかもしれません。FC世界で色々見てきましたが、やはり最悪のケースである倒産という事態になることもあるわけで、そういう時の特徴としては、当たり前ですが最後まで営業は熱心です。大きな広告費をかけて、営業マンが熱心で、それなのに倒産してしまうのです。これも逆から見れば当たり前で、現金が欲しいからそうなるのですよね。本当のところはわかりませんよ。全く別な考えで、投資型というものを広めようとしてやっているのかもしれませんが、過去の経験からいうとFCに限らずそういうケースは多いです。ついこの間もてるみくらぶの破産がありましたが、あれもよく考えれば当たり前ですよね。やはり最後お金がないからどんどん安くして、利益が出ないのにお金を集めるわけでしょう。
林:現金割引などをしていましたね。
竹村:逆から考えたら「これはおかしいだろう、キャッシュが尽きて、銀行からも借りられないのではないか」という風に想像することが大切だと思います。
林:問い合わせをしてくれた方が3件ということは、他にもその話を受けている人がもっと沢山いるでしょうし、さらに相談せずにかなり真剣に検討して、今にも1000万円払ってしまいそうな人もいらっしゃると思います。しかし過去の経験からいうと、これは危険そうな雰囲気がしますね。
竹村:勿論しっかりと調べたわけではなく、契約書も確認していませんが、そのように逆側から考えるということと、やはりFCではそういうことも多いということはお伝えしておきたいと思います。