「モスバーガー」が不調?

:竹村さん。近頃「モスバーガー」が不調のようです。

竹村:そのようです。そのあまりの不調ぶりは記事にもなっています。林さんは最近「モスバーガー」には行かれましたか?

:あまり行っていません。

竹村:僕はその評判の真偽を確かめるべく、この1ヶ月間で中野、浦安の2店舗を視察しに行きました。実際、あまりお客さんはいませんでした。特に中野店の店内は非常に寂しいものがありました。最近は不調というレッテルを張られるだけで客足が加速度的に減ってしまいます。

:一方、「マクドナルド」は調子を上げてきています。

「マクドナルド」の復活、人手不足・・・問題山積み!

竹村:外食産業の専門家の的確な記事もありますが、僕は「マクドナルド」の復活が「モスバーガー」の不調の最大の要因だと考えています。これは意外と見過ごされています。3~4年前、「マクドナルド」の人気は中国の鶏肉の問題で地に落ちました。

その間は食の安全を求める消費者が国産にこだわる「モスバーガー」に流れていました。ところが再び「マクドナルド」が盛り返してきたため形勢が逆転したのです。「マクドナルド」と「モスバーガー」の好不調は相関しています。また、記事にも書かれているとおり、人手不足の問題もあります。人手不足でいくつかの店舗は営業時間を短縮せざるを得なくなりました。さらに外国人の店員さんも増えてきました。

まさに中野店がそうでしたが、「モスバーガー」の接客を外国人が行うのには違和感を覚えました。人手不足のため採用基準が雑になってきているのかもしれません。これらの表面的な要因はフランチャイズチャンネル的に分析すると、フランチャイズの構造自体にも起因しています。オーナーの高齢化です。「マクドナルド」の勢いは瞬間的なものでしかありませんが、オーナーの高齢化はどうしようもありません。次回はこの問題について解説していきます。