フランチャイズは、無自覚な事業が成功する?

:竹村さん。「今の事業のフランチャイズ化を考えています。どうしたらいいですか?」という質問です。

竹村:まず、僕のところに持ち込まれるこの手の相談には何パターンかあって、一番多いのは直営の店舗に勢いがあるから。勢いがあっても、フランチャイズで通用するとは限りません。二つ目は反対に、直営の経営が傾いてきたから。地方ならチャンスがあるとでも思っているのでしょうが、考えが甘いです。

最後の一つは、現在は泣かず飛ばずだが、ビジネスモデル、技術共に優れていて将来性があるから。気持ちはわかりますが難しいと思います。実際に成功するのは、このいずれにも該当しません。フランチャイズ化を考えていない事業に将来性があるのです。

林さんが正にそうで、ある方からフランチャイズ化を迫られたからこそ現在の「武田塾」があります。元々、フランチャイズ化なんて微塵も考えてなかったのです。業界・業態によっても差はありますが、年商で1~2億円程度の事業に、フランチャイズで成功できる原石が眠っているのです。経営している社長自身に手ごたえがなかったとしても。

林さんのパターンとしては、一校舎目は軌道に乗っても、二校舎目はあまり生徒が集まらなくて停滞していました。もし、二校舎目に手ごたえがあったら、銀行から資金を借りて、直営で展開をしていたはずです。停滞していたからフランチャイズ化していなかった。ですが、僕が取り組んでみたら、そのままでもフランチャイズで通用するものがたくさんありました。同じように、原石の自覚がないまま、眠ってしまっている方々がたくさんいます。なので、フランチャイズ化を考えている方ではない、無自覚の方と会いたいと思ってしまいます。世の中にないビジネスを広めるというのが、フランチャイズの醍醐味だからです。

:僕自身は「武田塾」が全国展開するなんて、思ってもみませんでした。

一度、お茶をしましょう!

:ただ、その過程はとても抽象的というか、一つ一つ事例を挙げていかないと、はっきりと伝えられません。一度、お時間のある際にお茶をして話し合いましょう。